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かくれんぼのインパクト ~スポーツ共創ワークショップでの学び~

代表理事/日本代表の高山です。

先日参加した「スポーツ共創人材育成ワークショップ合宿2020」を振り返って、かくれんぼのインパクトについて考え直してみた。

かくれんぼと聞いてネガティブな印象を持つ人は少ない。
そして圧倒的なポジティブイメージで会話が弾むことを体験した。

山口県山口市にある山口情報芸術センターYCAM。そこでワークショップの2‐3日目である合宿イベントが行われた。
本イベントのメインコンテンツは新しいスポーツを作るハッカソンである。


(撮影:廣田祐也)

フラットな目線で、「スポーツって何か?」「創るってなにか?」「面白いって何か?」等、様々な目線で、初対面の人と新しいスポーツのルールと遊び方を考える。

ただ、一発目の自己紹介で

「日本かくれんぼ協会の高山です。」

「かくれんぼ日本代表で~」

「世界大会って~」

「例えばイタリアのかくれんぼ情勢は~」

って話すと、良くも悪くも皆さんの頭の中に「かくれんぼ」って言葉が住み着き、その後のブレストで、アイデアを発散して書き出す時にも、一定数「かくれんぼ」の文字が飛び交う。



(スポーツ共創人材育成2020のmiroシートより)

結果、出来上がった種目の1つがITデバイスを活用したかくれんぼであった。

概要としては、一定期間かくれきるかくれんぼと同じだが、かくれている方は渡されたボールを振る必要がある。

ボールの中にはスマホを利用したカウンターが設置されている。


(撮影:廣田祐也)

かくれる側、探す側1回ずつのゲームを1セットとし、かくれた時のカウンターの数字が多い方が勝ちとなる。

つまり、見つけられるまでの時間が長いほど多くの回数を振ることができる。

今までのかくれんぼの主流では、じっと息をひそめ気配を消すことのみに専念すべき方向であったが、今回のルールでは鬼の動向をより正確に察知し、鬼が近づいてきて、振動音でばれそうになるなら一度停止したり、逆に遠ざかるタイミングで全力で振るなど、新しい駆け引きとドキドキが生まれたと思う。

またメンバーの合計点を競うため、よりチーム戦の意味を見出したルールとなっている。

これはこれで素晴らしい種目であり、実際すごく楽しかったのだが、早い段階で、「新しいスポーツを作る」から、「新しいかくれんぼを作る」にシフトし、かくれんぼについて考える時間が豊富に確保できたために生まれた産物と思う。

ハッカソンの序盤では、参加者の前提知識も違えば、自分自身の意見も変更が多いため、

意思の疎通が難しいと感じた。

その中で「かくれんぼ」というルールも楽しさもわかりきった共通言語があれば、話はスムーズに進めやすく、全員のイメージや方向性も固めやすい。

私としてはとても楽しいイベントになったと思っている一方、フラットなハッカソンの場をジャックしてしまったんじゃないかと思う。

ここに「かくれんぼ」の良くも悪くも影響力の強さが含まれていると感じた。

今後弊協会でイベントを行う際は良い意味でかくれんぼの響きを利用し、良い意味で、かくれんぼの概念を裏切るコンテンツを作っていきたいと思う。

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