代表挨拶

子供だけでなく、いくつになってもかくれんぼで熱中する人であふれる様な「かくれんぼ大国」にしたいと思います。

日本かくれんぼ協会の高山勝です。

僕は2017年にイタリアで開催されたかくれんぼ世界選手権に出場してきました。

世界各国80チームが参加していて、普段はIT企業に勤めるサラリーマンや、11人の孫のいるお爺ちゃん、 元軍人やアーティストなど、様々な職業を持ったいわゆる普通の大人たちがこの大会の3日間は一心不乱にかくれんぼに熱中するプロになっていました。

そんな夢中で遊ぶ大人たちを見てかっこいいと強く感じました。

かくれんぼ競戯中には 鬼と他のプレーヤーとの一瞬の判断が致命傷になる駆け引きの中で、 鬼の目線でヒリヒリと肌から伝わる緊張感、 鬼が無事通り過ぎた後の安堵感、 自分から勝負を仕掛ける興奮、 ゴールできた時の喜び 現在のバーチャル技術では絶対体験できない楽しさがありました。

遊び終わると、

「あんなかくれ方があるなんて思わなかったよ」

「あの低姿勢の高速移動はまるで忍者だね」

「だまされた!! あの物音はトラップだった!」

って興奮気味各々会話が始まり、 国境を越えた遊び友達が次々とできました。

3日間お外で遊っぱなしですごく運動したはずなのに 心地よい満たされた疲労感が残り、 今まで仕事でも頭の中がやもやしてたのに スッキリクリアになって、前向きなパワーが湧き出てきました。

ぼくは、そんなかくれんぼが大好きです。

今の日本ではかくれんぼを含む外遊びなんてものは 非生産的なもの、無駄なものといったイメージがあるのではないでしょうか?

ぼくはそうは思いません。

かくれんぼってめっちゃ楽しいし、 自分を表現する場でもあるし、 コミュニケーションツールとして最適だし、 運動不足解消できるし、 なにより、外で思いっきり遊ぶことで得る解放感は 今の疲れた大人たちに何より必要な心のゆとり(あそび)を生む 価値ある活動と思います。

そう思ってもらえるよう、かくれんぼを発展させ、価値を高めます。

そして、日本を子供だけでなく何歳になってもかくれんぼで熱中する人であふれる様な かくれんぼ大国にしたいと思います。

2019年4月8日 高山 勝